はじめに
コロナ禍での2回目の春がやってきました。
昨年は、4月7日に東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言が出され、4月16日に対象を全国に拡大し、外出の自粛が求められていました。
それにより、入学式や入社式が中止になったり、出勤や登校自体がなくなり、テレワークやオンライン授業が始まるなどこれまでとは違った生活を始めた方が多かったのではないでしょうか。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大から一年が経ち、「withコロナ」「ニューノーマル」などと呼ばれる、新しい生活様式が定着してきている現在では、2年ぶりに入学式を行ったり、対面授業が再開されるなど、感染対策をしながら徐々に様々な活動が再開されてきています。
そこで今回は、社会人の新生活に対する意識に焦点を当て、歓迎会などの必要性や実施状況、残業の実態や、新入社員(新卒1年目)の言動、理想の上司像などについて調査いたしました。
調査対象:20~60代男女、会社員 合計1,000名
調査期間:2021年4月5日~4月6日
63.7%の人が新人歓迎会や懇親会などは「必要だと思わない」と回答!
まず、この春、職場などで新人歓迎会やお花見・懇親会など行う予定があるか、また、どのように開催するかについて聞いたところ、『行う予定はない(84.3%)』が最も多く、全体の8割以上を占める結果となり、次いで多かった順に『居酒屋などお店で行う予定・行った(4.4%)』『オンライン、リモートなど非対面で行う予定・行った(3.8%)』『ホテルの宴会場や貸し会議室、レンタルスペースなどで行う予定・行った(3.5%)』『会社で出前などを取って行う予定・行った(2.0%)』『屋外で行う予定・行った(1.8%)』など、新人歓迎会やお花見・懇親会を行った・行う予定がある人を合わせると15.7%にとどまる結果となりました。
次に、職場などにおいて、新人歓迎会や懇親会などを行うことは必要だと思うかどうかを聞いたところ、『必要だと思う(36.3%)』と答えた人に対し『必要だと思わない(63.7%)』と答えた人の方が多く、6割以上と多数を占める結果となりました。
新入社員(1年目)の許せない行動No.1は『頻繁に遅刻をする』!
今回調査した項目のうち、新入社員(新卒1年目)の言動について、それぞれどう思うかを聞いたところ、「絶対に許せない」と回答した割合がもっと多かったのは『頻繁に遅刻をする(65.8%)』で、「許せないが仕方がないと思う」と回答した人を合わせるとと回答した人を合わせると93.9%となり、9割以上の人が許せないと感じていることが明らかとなりました。
次いで多かったのは『話を聞く態度が悪い(ポケットに手を入れている等)(60.0%)』『提出期限を守らない(59.5%)』などであり、反対に「許せる」と回答した人が多かったのは『会社の飲み会に参加しない(52.7%)』『有給休暇をやたらと使う(39.9%)』『仕事中に関係のない話をする(30.3%)』との結果となりました。
また、前回実施時(2018年3月)の同様な調査の結果と比べると、すべての言動で「許せないが仕方がないと思う」と回答する割合が増えており、反対に「絶対に許せない」、「許せる」と回答する人が若干ではありますが減っている結果となりました。
次に、上司に期待することについて聞いたところ、『話しやすく、コミュニケーションがとりやすい(49.1%)』が最も多く、次いで『リーダーシップがある(44.4%)』『相手の意見や考え方によく耳を傾け、視野が広い(39.1%)』と続く結果となりました。
今回の調査結果のまとめ
今回の調査結果のうち、この春、職場などで新人歓迎会やお花見・懇親会など行う予定がある(行った)人は15.7%、反対に行う予定がない(行っていない)人は84.3%と8割以上を占める結果となりました。「行う予定はない」と回答した人が大多数を占めた理由については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、外出自粛が呼びかけられていたことなどが大きな要因であると考えられます。
次に、職場などにおいて、新人歓迎会や懇親会などを行うことは必要だと思うかどうかを聞いたところ、『必要だと思う(36.3%)』と答えた人に対し『必要だと思わない(63.7%)』と答えた人の方が多く、6割以上と多数を占める結果となりました。また、男女別にみてみると、男性の59.6%、女性の67.8%が「必要だと思わない」と回答しており、女性の方が「必要だと思わない」人が多いことが明らかとなりました。
また、新入社員(新卒1年目)の言動について、それぞれどう思うかを聞いたところ、「絶対に許せない」と回答した割合がもっと多かったのは『頻繁に遅刻をする(65.8%)』であり、「許せないが仕方がないと思う」では『自分の意見を曲げない(60.6%)』、反対に「許せる」では、『会社の飲み会に参加しない(52.7%)』が最も多い結果となりました。
このことから、新人歓迎会や懇親会などを行うことは必要だと思わない人が多数を占めていることや、会社の飲み会に参加しないことは許せると回答した人が過半数を占めており、今後、会社などでの飲み会に関してもその在り方が変化していくことが想定される結果となりました。